復活の走りが期待される大隅(1枚目)
チームに欠かせない存在の森橋(2枚目)
新たな一歩
前回の箱根は、シード権争いを制し総合10位。主力の上級生が多く抜けた中、「父親(本学OB大久保初男氏)を超えたい、5区を走りたい」という思いを持った大久保陸人ら新戦力が加わった。全員でチームを創り、切磋琢磨し合って全体で強くなる。2年連続で箱根駅伝10位だったことから、大きな進歩は出来なくても9位でも8位でも少しでも成績を上げるために、今年度は『共創~新たな一歩~』というスローガンを掲げ、一歩ずつ進んできた。
前期は大学駅伝出場を一番に考え、個々で着実に力をつけて臨んだ全日本の予選会。全員で戦い抜き8位で本戦への切符を手にし、2年連続で学生三大駅伝出場を決めた。駅伝シーズン開幕。主将の大隅が故障で出雲、全日本の本選に間に合わず欠場。1区の出遅れが響き、出雲12位、全日本18位と力を出し切れず悔しい結果となった。
箱根で逆襲
「このままでは終われない」と出雲、全日本の結果を誰一人満足などしていない。11月の上尾ハーフで、林が1時間04分14秒と好走。記録会では新井が13分台をマーク、チームトップタイムを叩き出し新たな力が発揮された。その後の記録会でも多くの選手が自己ベストを更新。箱根に向けてチームは勢いづいている。「あと1人2人4年生が絡んでくれば、チームがまた変わってくる」と奈良修監督は話した。大隅と森橋を中心とした4年生の存在は今年も大きい。
大隅がチームの強みとして「今年はエースがいない分、全員が危機感を持っている。タイムに力の差がないので、失敗してはいけないと思って走れている部分が強み」と話したように、総合力で戦っていく。『シード権獲得』を目標とし、出雲と全日本の悔しさを胸に箱根路での逆襲が始まる。
VOICE 奈良修監督
「今のチームにとって大隅は大きな存在なので、出雲駅伝の前に故障したことが出雲駅伝、全日本大学駅伝と軌道にのれなかったと思う。本人が悪いだけでなく、故障させたことは監督の責任でもあるので、全日本大学の原を含めコンディションの難しさとか、最後のツメが甘かったと感じた。
今年の箱根駅伝は、しっかりみんなが持っている力を出そうとやってきているので、どこの区間がポイントとかどこで勝負とかはない。大崩れしないように、全区間10番以内で走っていればシード権は見えてくる。今年の箱根駅伝は今年しかなく、このメンバーで出来るのも最後の駅伝になるので悔いの残らないようにやっていきたい。学生も頑張っているので、2つの駅伝の失敗を生かして良いコンディションでシード権を取りにいく。」
TEXT=榎本未希(スポーツ大東編集部)
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