新春到来。またこの時季がやって来た。今まで数々のドラマを生み出してきた箱根駅伝も92回目を迎える。大手町から芦ノ湖を往復するレースが1月2日8時よりスタートする。熱い闘いがいざ、始まるー。今年はどんな走りを魅せてくれるのか。青学大が連覇を果たすのか。もちろん、優勝候補の東洋大、駒大も黙っていない。それとも他大が底力を見せつけ、箱根駅伝に新たな歴史を刻むのか。さまざまな思いを胸に、タスキをつないで箱根路を走っていくー。
2連覇を狙う青学大。出雲では劇的な逆転を演じ、3年ぶり2回目の優勝を果たした。青学大はエースやスペシャリストの存在、経験者など選手層が厚い。エースは小椋、神野、久保田、一色と学生界を代表する柱が並ぶ。さらに、前回下りで区間2位の村井、主要区間以外の区間賞候補として下田、中村と豊かな選手層を持つ。前回優勝に大きく貢献した「山の神」こと神野はけがで出遅れ、全日本では本来の力を発揮できなかった。神野の状態が戻れば、青学大の連覇も見えてくる。
頂点を狙う東洋大は、出雲では4位で終わったが、全日本では青学大に主導権を握らせずに1位と悲願の初優勝をもぎ取った。今大会で最後の出場となる服部兄弟は気合が入っている。出雲・全日本で区間賞を獲得した口町にも期待がかかる。また、全日本で走った上村、高橋らの上級生、中間層に位置する野村、堀の走りは必須。好調のルーキー小笹、山本修といった選手もメンバー入りに絡んでくる。前回大会で大差をつけられた5区。山上りがポイントとなるのは明白。この区間を見事に克服することができれば、勝利にグッと近づく。東洋大の戦力に注目したい。
箱根駅伝三強の一角である駒大は出雲で最終区間に青学大、山学大に抜かれ、3位。出雲・全日本で経験を積んだ其田、馬場、大塚、中谷、工藤の走りこそが駒大の8年ぶりの総合優勝を導くであろう。また、3年生で急成長を成し遂げた中村のメンバー入りも有力。1年生にも勢いのある選手はたくさんいる。経験豊富な選手がどのような走りを魅せてくれるのか、また新戦力の台頭にも注目だ。そこがカギとなる。
予選会をトップで通過した日大、箱根駅伝初出場の東国大などが今大会でどのような走りを魅せるだろうか。今大会の箱根駅伝の見どころはたくさんある。
毎年、名場面が生まれる箱根駅伝。1月3日、大手町のゴールテープを切るのはどこの大学だろうか。
TEXT=坂井大輝(帝京スポーツ)
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