悲願の出雲入賞を果たした立命大
全国の駅伝ファンの関心を最も集める大会の一つである、第50回全日本大学駅伝対校選手権大会の火蓋が11月4日、ついに切られる。
その中でも、駅伝ファンの中で関西勢として大きな期待を持たれている大学が、立命館大学だ。先日行われた第30回出雲全日本大学選抜駅伝競争にて、まさに会心の走りと言うべき見事なタスキリレー。関西勢として実に9年ぶりとなる入賞を勝ち取った。日体大や早稲田大など、関東の並み居る強豪を上回る活躍を見せた立命大に、伊勢路でも同じような活躍を期待せざるを得ない。
期待のスーパー二年生
獅子奮迅の活躍を見せた立命大だが、出雲駅伝でアンカーを務めた選手はまだ2年生だ。その選手の名は吉岡遼人(りょうと)。草津東高校では全国高校駅伝で1区を走り、全国も経験済み。同じ滋賀県の草津にBKC(びわこくさつキャンパス)を構える立命館大学へ進学した。
吉岡は、立命館では1年生から伊勢の4区を走り抜けた期待のルーキーの一人。しかし1年生として臨んだ、その伊勢では区間18位(42:22)と、大満足の走りが出来たとは言えなかった。まさに、「関東の壁」をこれでもかと見せつけられた瞬間でもあった。そこには超えなければならない高い高い壁があったのだ。
そして2年生として迎えた今年度の全日本大学駅伝対校選手権記念大会 関西学連出場大学予選会。まさに今年度の駅伝チームの調子を占う大事な一戦だったが、立命大チームとしては18年連続30回目の全日本出場権を堅実に獲得した。タイムも大学新の4:03.34でフィニッシュ。上々の調子を私たちに見せてくれ、それと同時に期待を膨らませてくれる走りだった。
吉岡個人としても、4組11着となる30:31.56で立命大の新記録となる好タイムへしっかりと貢献した形となった。
吉岡は更に、今年度最初の駅伝である出雲駅伝において、最後の区間である6区へ抜擢。その期待に応え、一時チームの入賞が危ぶまれた中で会心の走りを見せ、順位を3つあげる大活躍をやってのけた。
(出雲駅伝では強豪校を押しのけ7位入賞。上段左端が吉岡)
伊勢への更なる覚悟
伊勢に向けて吉岡は「伊勢では、出雲以上に関東と戦える走りをして、1つでも順位を上げる走りをしたい。チームは入賞を狙える力があるので、それに貢献したい。」と関東相手にも臆することなく挑む姿勢を見せた。
出雲と違い、伊勢は区間ごとの距離が長く、違う様相を呈するコースだ。連続入賞は並大抵のことではないだろう。しかし、出雲で自信をつけたチームの目の前には、もう関東の壁など存在しない。
(立命スポーツ編集局・岡田雄大)
プロフィール
よしおか・りょうと/1998年6月2日生まれ。166cm53kg。草津東高校出身。立命館大学経済学部2年生。
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